カーゴパンツの起源は1938年の英国で、軍人が戦闘服(BDU)の一部として着用していた。オリジナルのカーゴパンツ・スタイルは、サイドの太ももにポケットが1つ、さらにヒップにもポケットが1つ付いていた。アクセスしやすく大きなポケットを持つという機能性が好評だったため、1940年代にはアメリカ軍にも採用されるようになったが、当初は弾薬や無線機を簡単に取り出せるようにするため、空挺部隊のユニフォームにのみ使用されていた。
それから50年以上経った1990年代半ば、カーゴパンツの人気は急上昇し、ファッションシーンの重要なシルエットとなった。トレンドの広がり方に関する「トリクルアップ」理論に従い、カーゴパンツはまず都会のヒップホップパフォーマーの間で流行した。このトレンドはマス・マーケットへと流れ、カーゴ・パンツはこの時期、ほとんどの紳士服・婦人服小売店で見られるようになった。ほとんどのアイテムに付いているカーゴポケットは機能的ではあったが、使われることはなく、装飾的なディテールとして着用されることが多かった。
カーゴパンツには様々な種類があり、様々な生地、色、そして時にはリボンのトリミングや装飾が施されている。例えば、ラルフ・ローレンは1998年のランウェイショーの一部としてシルクのカーゴパンツを発表した。カーゴは90年代ほどトレンディではないが、スケーターから建設作業員まで、年齢を問わず着用されている。